#9話 ページ10
「…ぉ、お邪魔、します…」
『ふふっ、そんなに緊張しなくていいよ〜?』
僕は今、Aの家に上がらせてもらった。
Aは、普段の服とはイメージがガラッと変わる、ラフな格好をしていて、新鮮でドキドキが止まらない。
…いや、それだけのドキドキじゃないんだけどさ。
「…ソっ、それで、話って…?」
『…』
家に入って、正面に向かい合って座った。
Aが話したいことは何だろう、ということと、初めてAの家に来てしまった、という緊張で体が強ばっている。
でも、Aは一息ついた後、真剣な眼差しを僕に向けた。
「…ッ」
『…ごめん、正直に言おうか迷ったけど…
私たちが…その、これから先もいるのなら…って考えた時に、言わなきゃいけないって思ったんだ』
そう言うと、Aは僕の机に置いていた両手をしっかりと掴んで、僕に語りかけてきた。
『…ぶるーくっ、ぶるーくはさ…』
「…う、うん…?」
『…
もしかして、ドM?』
「え゛ッッ!!???」
驚いた。
…え、ちょ、ま、待って、Aに僕がドMだってことバレてた??本当に??僕上手く隠してたよね??えっっ??超恥ずかしいんだけど!!??///
「…そっ、そう、だけど…
ど、どうしてわかったの!?」
僕が焦りながら聞くと、Aの目が丸くなっていたことに気づいた。
『…なーんだ、当たってたんだ』
「…ぅ、ぁ、え、えぇ…!?」
『…いやさぁ、私がその…ぶるーくに対してちょっと強く当たっても、凹むどころか…
…ニヤニヤしながら喜んでた、じゃん?』
…思い当たる節々がありすぎる。
でも、もうAにバレちゃってるのなら…
「〜〜っもう!!そうだよ!僕はドMなの!!
Aから罵られたり強く当たられたりしても嬉しかったし、可愛くて興奮してました!!ついでに言うと妄想までしてましたごめんなさい、!!!
…っ、A、ごめん、こんな彼氏、嫌だよね…」
僕が落ち込みながら告白すると、Aは口角を横に広げながら笑って、僕の両頬を手で挟んだ。
『…全然嫌じゃないよ?
でもね、勝手に私で妄想してた悪い子には…
”お仕置”が必要だよね?♡』
「………ぇッ?///」
その時の彼女は、まるで小悪魔のようだった。
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aru。@低浮上(プロフ) - 黒狐さん» はわわありがとうございます!!!︎💕︎︎褒めて頂けて嬉しいです…天才だなんて、!!!次…!作れたら作れるように頑張ります、!! (5月1日 23時) (レス) id: b6ba47d0e8 (このIDを非表示/違反報告)
黒狐 - 初コメ失礼します!この作品大好きです!!立場や関係性が面白かったです👮♀をテーマにするの天才すか?次も楽しみにしてます! (5月1日 21時) (レス) @page12 id: fb020f6fb3 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - はまちさん» わ〜…!スマホお持ちになられたんですかね?コメント、ありがとうございます、嬉しいです…!このシリーズ、書くのも楽しいので…自分に出来るペースで頑張っていきます! (3月17日 13時) (レス) id: b6ba47d0e8 (このIDを非表示/違反報告)
はまち(プロフ) - knさんver見てたときは自分のスマホ無かったのでコメント出来なかったのですが本当にこのシリーズ大好きです!!!!!!無理されない程度に頑張ってくださいっ (3月17日 8時) (レス) @page3 id: c6a19fb5e2 (このIDを非表示/違反報告)
aru。(プロフ) - しらたま。さん» 見ていただけてとっても嬉しいです…!!こちらにも、応援ありがとうございます!!精一杯自分なりに努めますので!! (3月14日 7時) (レス) id: b6ba47d0e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:aru。 | 作成日時:2024年3月12日 19時