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TETSUYAとA。
撮影で使用した服をハンガーに掛けたり、たたんだり、汚れ等がないかチェックしたり…と作業中。
今回いつもと違うのは、とにかく量が多い。
ハンガーに掛けた衣装をラックに纏めていく。
Aの周りが康二の服でいっぱいになった。
「あぁ……好き…」
康二に抱きしめられてるような感覚に酔いしれてる。
「……危険な女や」
いつもの光景ながら、ちょっとひいてるTETSUYA。
「……でもよかったです、この仕事うまくいって」
康二の衣装に囲まれて、幸せそう。
「康二くんの最高の笑顔見れたから…」
幸せを噛みしめるように、康二が着用した服に優しく触れてる。
「ほんまに好きやねんな、康二の事」
彼女から康二へ溢れんばかりの想いが伝わってくるようで…
ちょっとだけセンチメンタルになったTETSUYAだった。
ーーーーー
9人分なだけあってかなり時間がかかったが、ようやく車に積む事ができた。
時刻はまもなく午前零時を迎えようという所。
これから会社まで運んで___
Aが助手席のドアに手をかけると
「今日はここで、ええよ」
解散やで、とTETSUYA。
「え?なんでですか。一緒に会社運びますよ」
車に乗り込もうとすると
「Aちゃんはこっち」
後ろから手首を掴まれる。
振り返ると、ファー素材のバケハを深くかぶった康二が居て。
"めっちゃ今日の#コージネート好き"
ドキッとしてしまった。
「ほんならAちゃん借りるで。借りる?ちゃうな、もらってく?」
なんかブツブツ言ってる。
「ま、ええかなんでも。Aちゃん行こ」
掴んだ手を繋ぎなおすと、スタスタ歩いてく。
「え?ちょっと康二くん…」
連れ去られてしまったA。
ーーーーー
「ついに拉致ったね、康二くん」
「Aちゃん康二に…(ニヤ)」
「パーティタイム」
by ラウール
さっくん
舘さま
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作者名:ミズ | 作成日時:2024年3月24日 19時