┊第17話(rd side) ページ17
『いやじゃ、なかった…？』
「え？」
『わたしが、企画に参加してたの、らだくんの動画見てたの、いや、じゃない…？』
突然Aが思い詰めたような顔でこっちを見つめてきたので、何かと思えばマグカップに目線を落としながらそう呟いた。
なるほど、あの不安そうな様子はこれが原因か。
Aは1度不安に飲み込まれてしまうとなかなか抜け出せない。
普段のAから想像できないほど弱ってしまう。
俺はそんなAに高校時代はいち早く気づいている自信もあった。
卒業してからはどうしてもそうはいかなくなってしまったけれど。
「…そんなことない、嬉しかったよ。」
『ほんとに…？』
「ほんとほんと。 俺が楽しんでることをAも楽しんでくれるの嬉しいよ。」
これは紛れもない本心だ。
でも、ほんとは。
さすがに言えないな。
この気持ちは友人として向けるにはあまりにも歪すぎる。
俺の言葉にAは安心したようで、ほっと息を吐いている。
少し雰囲気も戻っただろうか。
『…やっぱらだくんは優しいね。』
高校時代から何度も聞いた言葉。
Aは俺を聖人かなにかだと思っているのかもしれない。
でも、俺はそんなできた人間ではない。
また言いかけて辞めた。
「まぁね。」
あぁ、この気持ちを、拗らせ続けて歪になったこの気持ちを、Aに伝えたらこの関係は変わってしまうんだろうな。
関係を変える勇気が俺にあったら、きっと既に変わっているはずだ。
意気地無し。
自分に対して心の中でそう呟いた。
隣に居られたら充分だなんて綺麗事。
心の奥底じゃ思ってない。
でもこれは俺の気持ちと現実で折り合いをつけた結果なのだ。
だって関係を変えようとすれば、きっと。
Aの隣にも居られなくなってしまうから。
あぁ、目の前で笑うこの愛しい存在が俺の心をどんどん侵食していく。
いつか、A無しでは生きていけなくなるかも
…なんてね。
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とろとろ(プロフ) - ほんとに好きです…❕💗ご無理のない範囲で続きが見てみたいです！ (7月8日 11時) (
レス) @page20 id: a4693b188c (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - 更新頑張ってください！ (2023年3月25日 14時) (レス) @page17 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - mikuさん» mikuさんコメントありがとうございます…!! とても嬉しいお言葉です；； (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - みのさん» みのさん、コメントありがとうございます~!! 頑張ります…!! (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - うあぁ、早く続きが読みたい!!ってすごく思いました!!めっちゃ好きです笑。作者さんのペースで頑張ってください!!更新楽しみにしてます！ (2023年3月21日 22時) (レス) @page15 id: 98c979cc2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年2月8日 16時
