┊第18話 ページ18
「今更だけど、突然押しかけてごめん。」
帰る直前になってから、らだくんはそう呟いた。
少し申し訳なさそうに眉を下げるその姿に胸の奥がきゅんと鳴る。
『ううん、来てくれて嬉しかった。』
本当はもっと一緒に居たかったけど。
でも私にはその一言が言えない。
所詮私たちは友達で、そこから先に進むにはあまりにも壁が高い。
彼女だったら、こういう時わがまま言えるのかな。
もっと一緒にいて、帰らないで、って引き止められるのかな。
ずっと続けてきたこの関係を、変える勇気も出せない私が、今はどうしようもなく憎い。
そんなことを考えていたらいつの間にか下を向いていたようで、上かららだくんの声が降ってくる。
「…また、来てもいい？」
少し緊張したような声でそう言われて、ぱっと顔を上げるとまだ眉を下げているらだくん。
なんだか可愛くて少し笑ってしまった。
『いいよ、私もまた来て欲しい。』
私の言葉に下がっていた眉は元の位置に戻って、らだくんは嬉しそうに笑った。
そういえば、お互いの家に行くことも高校時代からあまり無かったな。
私のお酒の飲み方が酷い時期は、家も近く、よく一緒に飲むらだくんに合鍵を渡していたけれど、それもあの日に返されていたし。
『…らだくんの家にも行きたい。』
気づいたら声に出ていた。
慌てて、『らだくんが！ らだくんが嫌じゃなかったら！』と付け足す。
なんか恥ずかしくて、私はまた顔を下げた。
するとらだくんの笑い声が上から聞こえてくる。
何がそんなに面白い。
「いいよ、おいでよ。」
少しぐらい渋られると思ったが、あっさり承諾された。
『やったぁ！』と思わず声を上げて、ぱっと口を抑える。
まるで子供のようだ。 高校生のときの事を思い出していたからかもしれない、もういい大人なのに。
「ふは、そんな実況者の家に興味あった？」
らだくんの言葉に私は首を傾げる。
『私がらだくんの家に行きたいのは、実況者の家だから、じゃなくて、らだくんの家だからだよ？』
と本心で返事をすると、「あっ…」と声を出したらだくん。
これではさっきと立場が逆だ。
私たちはまた笑いあった。
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とろとろ(プロフ) - ほんとに好きです…❕💗ご無理のない範囲で続きが見てみたいです！ (7月8日 11時) (
レス) @page20 id: a4693b188c (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - 更新頑張ってください！ (2023年3月25日 14時) (レス) @page17 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - mikuさん» mikuさんコメントありがとうございます…!! とても嬉しいお言葉です；； (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - みのさん» みのさん、コメントありがとうございます~!! 頑張ります…!! (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - うあぁ、早く続きが読みたい!!ってすごく思いました!!めっちゃ好きです笑。作者さんのペースで頑張ってください!!更新楽しみにしてます！ (2023年3月21日 22時) (レス) @page15 id: 98c979cc2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年2月8日 16時
