検索窓
今日:2 hit、昨日:3 hit、合計:19,810 hit

┊第4話 ページ4

『そういえば、あんた今なにやってんの?』


私は追加で届いたお酒のグラスを空にして、そろそろソフトドリンクに切り替えようかな、とメニューを見ながら、目の前の男にそう問いかけた。


「え?」


驚いた顔で聞き返してくる男に、『え? なに? そんなに変な質問した?』と返すと、相手は「え、まじか? まじで?」と頭を抱えている。

混乱してるとこ悪いけどこっちがはてなだが????


『だって、前までも私の仕事の愚痴聞いてもらうばっかであんたの話聞いたこと無かったじゃん。』

「いや、それはそうだけど…」


歯切れの悪さが少し気になる。

『話したくないなら話さなくていいからね?』と前置きすると、「いや、いいよ。 良い機会だし。 隠してるわけじゃないから。」と答えてきたので、大人しく話し始めを待つ。

少し緊張した様子で、口を開いた相手は


「おれ、実はゲーム実況やってて。」


と随分真剣な表情で言った。


正直、「ゲーム実況」という言葉にピンと来なくて、


『そもそもゲーム実況ってなに?』


と聞き返せば、鳩が豆鉄砲を食らったような顔をして、次の瞬間笑い出した。


『えっ、なになになに』


混乱している私を置いてしばらく笑った相手は、息を整えたあと1人で


「なーるほどね。 そりゃ俺が何やってるか知らないわ。 はー、おもしろ。」


と納得するように呟いている。


で、結局「ゲーム実況」って、こいつの仕事ってなんなんだ…



……
………


そのあと、ひとしきり相手から「ゲーム実況」、というか仕事について説明を貰った。

某動画サイトがあまり身近でないこともあって、自分が知らなかったのも納得したけれど、高校時代からの男友達がまさか人から応援されて、それを仕事にしてるなんてなんか変な感覚だ。


「A、ゲーム好きだし、気づいてるけど言わないでいてくれてたんかなって勝手に思ってたわ。 まさか知らないとは思わなかったな。」


『仕事の話、地雷なのかと思って焦ったよ…

そういう訳じゃなくて良かったわ。』


「まぁまぁ、俺が新しい扉開いてやったってわけで。」


『なんかその言い方嫌だな』


そう言って2人で笑いあっていると、店員さんが控えめに「そろそろラストオーダーの時間になります。」と伝えに来てくれた。

┊第5話→←┊第3話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (92 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
345人がお気に入り
設定タグ:実況者 , らっだぁ , 夢小説   
作品ジャンル:恋愛
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

とろとろ(プロフ) - ほんとに好きです…❕💗ご無理のない範囲で続きが見てみたいです! (7月8日 11時) (レス) @page20 id: a4693b188c (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - 更新頑張ってください! (2023年3月25日 14時) (レス) @page17 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - mikuさん» mikuさんコメントありがとうございます…!! とても嬉しいお言葉です;; (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - みのさん» みのさん、コメントありがとうございます~!! 頑張ります…!! (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - うあぁ、早く続きが読みたい!!ってすごく思いました!!めっちゃ好きです笑。作者さんのペースで頑張ってください!!更新楽しみにしてます! (2023年3月21日 22時) (レス) @page15 id: 98c979cc2c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ルイ | 作成日時:2023年2月8日 16時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。