┊第9話(rd side) ページ9
「おーい、着いたぞ。 」
何度も送り届けるために来ているため、もう来るまでに迷わなくなったAの家に着き、背中ですやすやと寝ているAにもう一度声をかける。
…起きる様子もない。
「ほんっとによく寝るな、おまえ」
そう文句を呟きながら、あまりにもAが介抱が必要なぐらい飲むため、以前から渡されていた合鍵で、扉を開けた。
まさか、彼氏と同棲してないよな。 と一瞬頭に不安が過ったけど、さすがにそこまでは進んでいなかったようで部屋は真っ暗で、少しほっとする自分がいた。
とりあえずもう起きそうもないので、Aを抱えたまま寝室まで連れていき、ベッドに寝かせる。
メイクを落としたり、着替えたり、本当は本人もしたいだろうけど、さすがにそこまで面倒見ることはしない。
きっとAのことだから、朝になってから1人で大反省するのだろう。
そんな様子を想像して、少し笑った。
すやすやと規則正しい寝息をたてるAは高校時代から、俺が好きになった頃から、変わらなくて。
あぁ、好きだなぁ。 諦められないなぁ。 なんて考えてしまった。
きっと俺はこのまま、友達のまま一丁前に嫉妬だけしていくんだ。
でも、それも悪くないのかもしれない。
「Aの隣に居られたら充分だよ… おれ。」
そう呟いて、おれはその辺に置きっぱなしにされていたメモ用紙とボールペンを借りて、「おはよう。 酒飲みすぎ注意。」と書き残しておく。
あまり長居するのもAにも、新しく出来たらしいAの彼氏さんにも申し訳ない。
それこそ、今後はこの定期の酒呑み会も減らすべきだな。 どれだけ隣に居たくても、俺のせいでAの幸せが壊れるのは望んでいない。
俺はそのままAの家を後にして、鍵を閉めたあと、受け取っていた合鍵をポストに入れた。
これは、俺なりのケジメだ。
…
……
まぁ、まさか、その後1年半も会わないまま時が過ぎるとは思わなかったが。
俺は自分から連絡する回数を少しずつ減らしたし、Aも忙しいようであまり連絡してこなかった。
そんなことをしていたら、仕事の方がどんどん忙しくなって、空いた時間にAを誘おうと考えても、俺と同じ名前だと聞いた彼氏のことがチラついて、いつもメッセージを打って、そのまま送らずに消去していた。
今回誘えたのも、周りの後押しがあったからだ。
あぁ、でも。 誘ってよかったかも。
Aの隣に、また居られる。
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とろとろ(プロフ) - ほんとに好きです…❕💗ご無理のない範囲で続きが見てみたいです！ (7月8日 11時) (
レス) @page20 id: a4693b188c (このIDを非表示/違反報告)
一 にのまえ - 更新頑張ってください！ (2023年3月25日 14時) (レス) @page17 id: dc34629a9d (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - mikuさん» mikuさんコメントありがとうございます…!! とても嬉しいお言葉です；； (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
ルイ(プロフ) - みのさん» みのさん、コメントありがとうございます~!! 頑張ります…!! (2023年3月22日 14時) (レス) id: a05117c823 (このIDを非表示/違反報告)
miku(プロフ) - うあぁ、早く続きが読みたい!!ってすごく思いました!!めっちゃ好きです笑。作者さんのペースで頑張ってください!!更新楽しみにしてます！ (2023年3月21日 22時) (レス) @page15 id: 98c979cc2c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルイ | 作成日時：2023年2月8日 16時
